保守党のマニフェスト

6月11日お昼過ぎ、スナク首相が保守党の総選挙マニフェストを発表した。スナク首相は、このマニフェスト発表で、世論調査の政党支持率で20%余りの差(BBC:6月9日現在)をつけられている野党第一党の労働党との差を縮められることを期待している。しかしながら、その期待は裏切られることとなりそうだ。

保守党総選挙マニフェストのジャーナリストらの評価は、まず、マニフェスト発表後のジャーナリストらの質疑応答に出た。特に印象的だったのは、Sky ニュースの政治部長ベス・リグビーからの質問だ。「世論調査によると、有権者は、保守党の方が労働党よりも税金を上げると見ている。失敗したのではないですか?」

これは痛烈な質問である。スナク首相は、このマニフェストの発表でも、これまで何十回も繰り返してきた「労働党は税金を2000ポンド(40万円)上げる」というマントラを繰り返した。そして、「それを妨げるため、この選挙の最後まで頑張る」とした。しかし、有権者は、保守党の言動を信用していないようだ。

マニフェストでいくら減税の話を持ち出しても、有権者がスナク首相と保守党を信用していないのでは効果はない。