ファラージュUKIP党首の人物像(Nigel Farage)

UKIP(ユーキップ:The UK Independence Party:英国独立党)は、英国をEU(欧州連合)から撤退させることを目的に設立された政党である。そしてそれがこの政党の基本政策だ。ナイジェル・ファラージュは、EUの議会である欧州議会の議員を1999年から務めている。英国がEUのメンバーであるために、英国に割り当てられた欧州議会72議席のうちUKIPは2009年の議会議員選挙で13議席を獲得したが、もし、英国がEUから撤退すれば、UKIPの欧州議会議員全員が、ファラージュを含めその職を失う。つまり、ファラージュらは、自分たちの職を失うように懸命に働いていることになる。

ファラージュは、1964年4月3日にイングランド東南部のケントで生まれた。私立のダリッジ・カレッジで学んだ後、ロンドンのシティーの商品取引業者となった。ファラージュは、14歳で保守党に入ったといわれるが、そう積極的な活動家ではなかったらしい。しかし、1990年に英国がERM(Exchange Rate Mechanism:欧州為替相場メカニズム)に加入した時、ファラージュに大きな転機が訪れた。

ファラージュは英国がERMに入った日のことを思い出す。「亜鉛市場がものすごくひどかった。損をして、うんざりしてパブで他の取引業者と飲んで、自分の悲運を嘆いていた。その時だった。誰かが走って入ってきて、『英国がERMに入った』と言ったのだ。驚いた。たいへんばかげている。機能するはずがない。そして、ERMの事ばかり話す奴になった。どこに行っても誰にでもこれは大失敗だと言った。そして、実際そうだった」(タイムズ紙マガジン2013年3月2日)英国は、「暗黒の水曜日」と呼ばれる、ポンドの為替レートが急落する経験を経てERMから撤退した。

それからファラージュは、演説会に出席し始め、1993年に反連邦連盟(Anti-Federalist League)に入り、それが母体となってUKIPに発展した。

ファラージュは、これまで何回も死に面したことがある。自動車にはねられ、脚がひどく骨折した上、頭がい骨を骨折。睾丸癌(完治したと言われる)。そして2010年5月6日には、選挙の宣伝横断幕を空に掲げるために乗っていた軽飛行機が墜落し、胸骨を折った。こういう人にとっては、その日その日を生きていることが貴重だと感じられるのかもしれない。