スターマー首相は、大臣の行動規準の独立アドバイザーに会い、大臣の行動規準の監視体制の強化を図る意思を明確にした。
これまで独立との名前とは裏腹に、このアドバイザーは、自分の判断で調査を始めることができなかったのである。首相が調査するよう依頼した時のみに限られていた。
さらに、調査の対象が首相の場合には厄介な問題が生じた。この制度は、首相が大臣の行動規準を決め、その規準に反する行為があったと判断されれば、首相が処罰するというものである。しかし、もしその対象が首相本人である場合、例えばジョンソン首相の時に、実際に起きたことだが、アドバイザーは苦しい立場になる。
今回のスターマー首相の判断は、アドバイザーの裁量権をかなり拡張したものだと言えそうだ。