7月4日の総選挙で労働党を大勝利に導き、首相に任命されたスターマー首相が、北アイルランドを訪問し、北アイルランドの主要な政治家すべてと面談した。そして、いずれもから前向きな反応を引き出した。これは極めて驚くべきことである。
北アイルランドでは血にまみれた長い党派の対立がある。1998年のベルファスト(グッドフライデー)合意が、英国、アイルランド共和国そして米国らの努力でなされたものの、その分権政府は、なかなか継続できない状態だ。長期間機能しないままだったが今年になってやっと復活した。
その難しい問題を反映し、英国の政治家には最初から腰が引けていた人が多い。しかし、スターマー首相は、かつて北アイルランドの人権問題の公式なアドバイザーをしていたことがあり、北アイルランド問題には詳しい。誰がどのような立場かよくわかっている。スターマー政権下で北アイルランドの政治の安定化が進むことを祈っている。