英国の警察(Police Forces in the UK)

 

英国の警察はその構造がかなり複雑になっている。ウェストミンスターの英国政府が、イングランドとウェールズの警察官の採用方法について新しい方針を発表したようにこれらの地区の警察の責任を負っている。

スコットランドと北アイルランドでは、分権政府が警察の責任を負う。スコットランドでは、警察は2013年4月1日から一つの管区となる。これまでの8警察管区と犯罪・薬物取締機関をまとめたものである。北アイルランドも一管区である。

一方、イングランドとウェールズには43の警察管区がある。これらはいずれも基本的に独立しており、この43の管区のうち、ロンドンのロンドン警視庁とシティ・オブ・ロンドン警察は他の41の警察管区と異なる扱いを受けている。

昨年11月15日に行われた警察・犯罪コミッショナーの選挙は、この41の警察管区で行われた。ロンドン管区では、ロンドン市長がこのコミッショナーとなることになっており、昨年1月にその手続きがすんでいる。ロンドンの中にあるシティ・オブ・ロンドンでは、市民議会がその役割を果たす。

それぞれの警察にはChief Constableと呼ばれるトップがいる。なお、上記のロンドン警視庁とシティ・オブ・ロンドン警察のトップはCommissionerと呼ばれる。

スコットランド独立の国民投票の文言(Wording of Scottish Referendum)

スコットランドの独立に関するスコットランドの住民投票(レファレンダム)が2014年の秋に行われることになっている。その際の住民投票に使う文言について選挙委員会が検討してきた。

選挙委員会は、スコットランド政府の提案したスコットランド独立の国民投票の文言は、投票者にYesと言わせる可能性が高いとして、変更するよう求めた。

スコットランド政府の提案は以下の通りである。

“Do you agree that Scotland should be an independent country?”

そして選挙委員会の示唆した文言は、以下の通りである。

“Should Scotland be an independent country?”

スコットランド政府はこの提案を受け入れたが、最終的にはスコットランド議会で決定される。

なお、スコットランド政府の当初の提案は、1975年のEECの国民投票で使われた文言の体裁によく似ている。

1975年のEEC国民投票の文言は、以下の通りである。

“Do you think that the United Kingdom should remain part of the European Community (the Common Market)?”

英国は1973年の1月1日からEECに加入していたので、このような文言になっている。この投票では、投票率64.5%で3分の2(67.2%)がYesと答えた。