ロンドン市長が道路課金システムの導入を提案

ロンドン市長ボリス・ジョンソンが、「大気汚染による早死を防ぐため」に大気汚染を改善するための方策を提案したが、その中で道路課金制度(Road Pricing)の導入を提案した。これは自動車の走行距離などに応じて自動車の持ち主が費用を支払うものである。大気汚染で早死にする人の数は年に29千人いると言われる。

なお、ロンドンでは中心部に既に混雑税が導入されており、CCTVと自動車のナンバー識別技術を利用して管理している。

かつて労働党政権時代の2005年に道路課金制度の導入が提案されたことがある。衛星を使い、自動車の走行距離に応じて、1マイル(約1.6キロ)あたり、自動的に混雑していない道路の2ペンス(3.5円)から最も混雑している道路のピーク時に1.34ポンド(208円)まで課そうとするものであった。しかし、オンラインでこの制度導入反対の嘆願書が180万に達し、結局労働党政権は2009年断念するに至った。

ジョンソンの提案には、既に自動車で走れば走るほど多くの燃料税を支払っているという批判があるが、走行距離や場所、さらに自動車のタイプなどに応じて簡単に課金できる制度は、いずれは導入されることになると思われる。