波紋を呼ぶ主任視学官の新方針(New Chief Inspector of School’s determination)

今年1月、主任視学官に就任したマイケル・ウィルショーは、校長として、貧困、ギャング、麻薬など多くの問題のある困難な地区にある学校を「奇跡的に」立て直し、高い業績を上げる学校に変えた人物だ。ガブ教育相が口説き落とし、教育水準局のトップである主任視学官となった。この人物がいかに教育の水準を上げるかについてサンデータイムズ紙にこう語っている。

まず、教育水準を上げるには、以下が必要だと言う。

 強力なリーダーシップ
 学校スタッフの行動業績管理のレベルが高いこと

つまり、校長が優れたリーダーシップを発揮し、無能な教員や惰性で教えている教員を無くし、子供たちの行動を改善しなければならないと言うのだ。その上、もし、子供の家庭環境が良くなければ、親を責めるのではなく、学校がその代わりを務めねばならないと言う。

この新主任視学官の言動は、既に、英国の教育界に大きな波紋を引き起こしている。環境の恵まれた地区の学校には、さらに高い成績を上げるよう要求し、環境に恵まれない地区の学校では、その環境を言い訳にせず、主導的に学校内の環境を整備し、教育水準を上げよというのだ。教師が安穏とした環境におれる時代は終わった。