謝罪して男を上げた教育大臣マイケル・ゴブ(Apologetic Michael Gove Praised)

教育大臣のマイケル・ゴブが、2月7日、下院で政策変更を発表し、政策の一つが行き過ぎで誤りだった、と謝罪した。GCSEという16歳の中等教育修了試験に代わって「イングランド・バカロレア証明書」の制度を導入する計画で、英語、数学、科学、歴史、地理は2015年から教え始めるはずであったが、これを中止し、GCSEの仕組みを強化することとした。なお、ゴブ教育大臣の管轄はイングランドのみで、それ以外の地域は分権政府の管轄である。

ゴブは、どの大臣も失敗する、「将来の学校建設プロジェクト」の件でも失敗したが、これも誤ったと言って謝罪した。

このスピーチを聞いて、このように率直に自分の失敗を認めるのは最近では珍しいと思った。野党の労働党は、これは政府のひどい失態だとして、ゴブを攻撃したが、保守党からはゴブを称賛する声がきかれた。

ゴブはもともとタイムズ紙のジャーナリストだった人物で、キャメロン首相の側近の一人である。保守党の「影の教育大臣」として、保守党の教育政策の準備を進め、キャメロン政権誕生後は、教育大臣としてキャメロン政権の中で最も改革志向の大臣である。もちろんそのために、教員たちからはかなり嫌われている。

マイケル・ゴブは教育相として以下のようなことを実施しようとしてきた。

①学校の規律を重んじる校長を支持する。
②できの悪い校長は首にする。
③自律性の高いアカデミーの数を増やす。
④フリースクール制度を設ける。
⑤教育水準を上げるために既存のGCSEとその上のAレベルの試験制度を改革し、カリキュラムを書き換える。

①と②では、学校監視官に、学校の規律を重んじ、生徒の能力向上に大きな成果を上げ有名だった学校長を口説き落とし、任命し、学校評価基準を厳しくした。
③では、2010年に203校であったアカデミーが2012年9月末で2309校となっている。アカデミー校は、公立校であるが、地方自治体の管轄を離れ、政府直轄の学校であり、学校運営にかなりの自由が許される。
④では、2012年9月末までに79校設けられている。
そして⑤への取り組みに関してこの「失敗」が発生した。

ゴブのGCSEを廃止して、イングランド・バカロレア証明書を設ける案には、教員だけではなく、連立を組む自民党、下院の教育委員会、それに資格試験監視機関(Ofqual)からもリスクが大きすぎると反対された。

ゴブは同時にGCSEの大幅改革を発表した。さらに学校評価制度を改革し、イングランドのナショナル・カリキュラムの原案を発表した。それには7歳から外国語を学ぶことが含まれている。

ゴブの政策の効果はともかく、ゴブの教育水準向上にかける熱意にはかなりのものがある。同僚の保守党下院議員からの評判もよく、キャメロン後の保守党党首候補の賭け率では、ロンドン市長のボリス・ジョンソンに次ぐ有力候補である。

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