保守党党首選挙:7月25日のBBC 討論後の世論調査

ジョンソン首相が辞任を表明し、後任の保守党党首(下院の過半数を占める保守党党首が首相となる)を選ぶ党首選が行われている。これまでに保守党下院議員が2名の候補者を選んだ。スーナク元財相とトラス外相である。保守党党員がこの二人から党首を選ぶ。

党首選の投票は、8月初めからであるが、既に二人の討論が始まった。7月25日には、前回2019年の総選挙で保守党が労働党から議席を奪ったイングランド中西部のストーク・オン・トレントで行われた。これは、BBC1テレビで午後9時から10時まで放映された。

この討論の直後に世論調査会社Opiniumが選挙常連投票者1032人から集計した結果を発表した。以下のようなものである。

  • どちらが良かったか(全体) スーナク39% トラス38%
  • どちらが良かったか(保守党投票者) スーナク38% トラス47%
  • どちらが良かったか(労働党投票者) スーナク41% トラス30%
  • 保守党は誰を党首に選ぶべきか スーナク43% トラス41%
  • 良い首相となるか スーナク47% トラス45%

この結果によると、トラスは保守党投票者により人気がある。逆にスーナクは労働党投票者により人気がある。

さらにこの二人の能力や信頼度に関する質問では以下のようなことがわかった。

  • 能力があるか スーナク48% トラス29%
  • 経済をまかなう信頼度 スーナク48% トラス25%
  • 総選挙に勝ちそう スーナク35% トラス29%
  • 感じが良い スーナク34% トラス37%
  • 信頼できる スーナク28% トラス34%
  • 思いやりがある スーナク24% トラス38%
  • 違法移民に取り組む信頼度 スーナク14% トラス34%

以上を総括的に見ると、保守党投票者はトラスを選ぶが、それはトラスの能力のためというよりは、トラスの雰囲気や考え方によるものと思われる。一方、スーナクは移民の子供であることがマイナスになっているようだ。一方、労働党にとっては、保守党党首・首相がトラスである方が戦いやすいと言えるようだ。