下院議員の行動基準コミッショナーの判断基準

下院の院内総務のジェイコブ・リース=モグが、自分の会社から、通算600万ポンド(約9億円)のおカネを安い金利で借りていたことを下院に報告していなかったことで、下院議員の報告義務に違反していた疑いが出た。下院の行動基準コミッショナーが調査するよう求められ、調査が行われた結果、コミッショナーは、特に問題がないと判断した

その判断の理由は、以下のとおりである。

1.これは完全に個人的な事案である。

リース=モグは、自分の100%所有する会社から自分のロンドンの家に関連しておカネを借りた。

2.この取引は、リース=モグの下院議員としての立場に何ら影響を与えるものではない。

すなわち、誰かほかの人が、特定の下院議員に影響を与えるために、何らかの便宜をはかるものではない。

下院議員個人の問題とおカネの関係は、時にこそこそした問題があるのではないかと捉えられがちだが、コミッショナーの判断は、極めて明快に思われる。