メイ内相が首相へ

6月23日の欧州連合(EU)国民投票でイギリスがEUを離脱することになり、残留派のキャメロン首相が辞任表明、保守党の党首選が始まった。5人の候補者が立候補。保守党下院議員の投票で、それが2人に絞られ、党員の投票で9月9日に女性2人から1人を選ぶことになった。ところが、7月11日、そのうちの1人、エネルギー閣外相のアンドレア・レッドサム(拙稿参照)が辞退したため、テリーザ・メイ内相(拙稿参照)が保守党の党首となることが決まった。

これを受け、キャメロン首相は7月13日に首相を辞任し、同日、その後任の首相にメイが就任する。イギリスでは、日本のような議会での首相指名がない。君主のエリザベス女王が現職の首相の辞任を受理する際、次期首相の推薦を受け、次期首相候補をバッキンガム宮殿に招いて首相に任命する。事実上、下院の過半数の議員の支持を受けられる人が首相となる。保守党は、下院650議席のうち330議席を占めている。なお、上院はこの過程に関わらない。

メイが7月13日にも首相となることになったため、政治関係者の目下の最大の関心事は、メイが直ちに総選挙を行うかどうかである。メイは、保守党党首選で、総選挙は2020年まで行わないと表明しているが、労働党が内乱の渦中であり、勝利の可能性の極めて大きなこの機会に一挙に総選挙を実施するという可能性がある。ただし、EU離脱でイギリスの経済が不透明になっており、メイの性格を考えると、政治の空白を避けるため、総選挙は行わず、実務に専念する可能性のほうが大きいように思われる。

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