テレビ討論に出席しないキャメロン首相の評価

5月7日投票の総選挙に向けて、主要放送局が3回の党首テレビ討論を計画している。それは以下のようである。

4月2日:7党(保守党、労働党、自民党、UKIP、SNP、プライド・カムリ、緑の党)
4月16日:7党(同上)
4月30日:2党(保守党のキャメロン首相と労働党のミリバンド党首)

これに対し、キャメロン首相側は、3月30日に予定されている解散の前に、7党の党首討論を1回のみ、90分間行うことを求めたが、その「最終提案」を放送局側は拒否し、予定通り、3回行うとした。そして、もしキャメロン首相が参加しなくても実施するとしたのである

主要放送局が予定している3回の討論のうち、最初は、キャメロン首相側の提案と日程が近く、妥協の余地があるかもしれないが、あとの2回にキャメロン首相が出席する可能性はない。特に第3回目は、投票日の1週間前であり、ミリバンド労働党党首と討論するのは危険なためだ。

有権者は、ミリバンドについて、これまで漫画のヘボなキャラクターのような印象を受けており、それがミリバンドの低い評価につながっている。しかし、キャメロンと1対1でテレビ討論をすれば、ミリバンドの実像、すなわち、キャメロンに立ち合って、丁々発止できる人物を示す可能性が高いことから、キャメロンにとっては、百害あって、一利なしである。

もちろんキャメロンが4月30日に出席せず、ミリバンド一人が討論に出席するという事態が実際に起きれば、キャメロンの評価にある程度のマイナス効果があるだろうが、キャメロン首相側は、この討論を避ける方がはるかによいと判断しているようだ。

ミリバンドは、この問題に有権者のより大きな注目を集めるため、自分が政権を取れば、党首のテレビ討論を法定化するとした。ところが、有権者は、党首テレビ討論の実施には賛成しているものの、この問題にそう大きな関心を持っていないようだ。世論調査では、キャメロン首相の評価に特に影響は出ていない。