政治家の出席する事務次官会議

政府の事務次官会議に、保守党院内総務のマイケル・ゴブが継続的に出席することが明らかになった。

事務次官会議は、内国公務の長(Head of the (Home)Civil Service)を会長として毎週水曜日に開かれる。ゴブの出席は、大臣と公務員たちとの情報伝達を向上させることが狙いだという。ゴブの役割には政府の政策が政府全体に徹底されているかどうかを確認することもあるようだ。また、ゴブには、省庁間の政策の対立の調整や、保守党のマニフェストと政府の政策との調整なども行うようキャメロン首相から命じられており、事務次官たちを良く知ることはそれなりに意味のあることと思われる。

しかし、この場は事務次官たちの不満を漏らす場でもあった。これまで議題に関連して大臣が出席することがあったが、ゴブの出席に事務次官たちは落ち着かないという。

ゴブは、7月の内閣改造まで4年余り教育相を務めた、キャメロン首相の腹心である。非常に強い意見を持ち、内相のメイと対立(拙稿参照)したこともある。大臣として、専門家アドバイザーの任命など公務員改革を積極的に進め(拙稿参照)、公務員との関係、その仕事の仕方などを十分に理解している。そのため、事務次官たちは自分たちが監視されているような気持になるのもやむを得ない面があるように思われる。