UKIPの2015年総選挙に与える影響

テレグラフ紙によると、労働党の選挙分析では、来年の総選挙でもしイギリス独立党(UKIP)が9%の得票をすれば労働党が勝てると見ているという。

現在の世論調査では、UKIPの支持率は、YouGov/Sunday Times13%。これが現在の平均のように思われる。この支持率が9か月余り先にどうなるかは今のところ予断を許さない。ただし、最近発表された世論調査の結果によると、UKIPは保守党の現職下院議員のいる2選挙区で議席を獲得する勢いと見られており、UKIPの支持率が大きく下がるとは考えにくい。

UKIPは、5月の欧州議会議員選挙で27.5%の票を獲得し、イギリス選挙区で最多の議席を獲得した。労働党の支持層への働きかけを強めているが、UKIPが過去の保守党支持層から最も多くの支持を集めている事実は変わりない。

労働党はミリバンド党首が、イメージでは、自分はキャメロン首相に勝てないと示唆し、政策で勝負する立場を明確にしたが、現在の状態に甘んじているつもりはないようだ。キャメロン首相にはビジョンがないとの批判があり、その点を突いていくのは間違いないと思われる。保守党がUKIP対策にどのような手を打つことができるか、それが選挙の結果を決めることになりそうだ。